産業革新機構の引受による第三者割当増資実施へ

2010.05.06

お知らせ

~風力発電市場の成長に向けゼファーは新たな発展段階へ~

小型風力発電システムの専門メーカー、ゼファー株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長 伊藤 瞭介)は、この度、株式会社産業革新機構(以下「INCJ」東京都千代田区、代表取締役社長 能見 公一)と投資契約を締結し、INCJがゼファーによる第三者割当増資(総額10億円)を引き受けることで合意いたしました。 当社の主力製品である小型風力発電機「エアドルフィン」に 使用されている中核技術は、産官学が参加するオープンイノベーションにより開発されたものであり、当製品は世界的にも高い評価を得ています。当社は今後市場拡大が期待される新興国の携帯電話基地局や北米の住宅等に対する販売を強化し、グローバルな販売体制を強化してまいります。また、拡大する需要に対し十分な供給を可能とする量産体制の確立及び世界市場の求める新製品の開発にも取り組んでまいります。更に、当社は株式公開を視野に入れた成長力の強化を目指し、営業力の社内体制の充実と積極的な人材活用を推進いたします。

当社は、株式会社産業革新機構(以下「INCJ」)の資本参加を得て、グローバル企業への発展を目指すことといたしました。

当社の主力製品である小型風力発電機「エアドルフィン」に使用されている中核技術は、(独)産業技術総合研究所、東京大学及び大手素材メーカー等、産学官が 参加するオープンイノベーションにより開発されたもので、平成21年には経済産業大臣賞を受賞しております。その発電性能は、微風から秒速30mを超す強 風下までの無停止運転が可能であり、その発電能力と耐久性は世界一と評価されております。現在実施中のカナダ・プリンスエドワード島のテストサイトでは、 一日の発電量が16キロワット/時 (太陽光発電の5倍)の電力量を発電しています。

小型風力発電機市場は、新興国の無電源(オフグリッド)地域を中心にグローバルでの急成長が見込まれております。特に成長が見込まれているのが、新興国で急速に伸びている携帯電話のオフグリッド携帯基地局への電源用途です。新興国の携帯電話基地局は、その多くが無電源地域に設置され、その数は2012年には 52万ヶ所に達するとの試算もあります。そのような無電源地域の携帯電話基地局においては独自の電力源が必要であり、現在はディーゼル発電が主たる電力源 として採用されていますが、今後はトータルコストが低く、かつ二酸化炭素排出量の少ない再生可能エネルギーの活用が世界規模で志向されています。

また、北欧、米国中西部等の風の強い地域では、小型風力発電の優位性が高く、住宅向け市場の拡大が期待されています。日本の住宅においても、現在の太陽光発電と同様に小型風力発電の導入が進み、2015年には一万世帯に普及するとの試算もあります。

かかるグローバル市場の成長に対応するべく、当社はINCJによる増資資金を活かし、海外販売力強化、新製品開発、量産体制確立に注力し、世界的な展開を加速します。

なお、今般のINCJの投資を呼び水として、他投資家も出資を検討しており、ゼファー社の世界展開をINCJと共に後押しいただける見込となっております。

本件のプレスリリース、概要については、リンクのPDFをご参照ください。

・ 報道資料INCJ100506(Zephyr_INCJ100506.pdf)
・ 報道資料別添100506(Zephyr_INCJ_02100506.pdf)

株式会社産業革新機構 (INCJ)について
2009年7月にオープンイノベーションの推進を通じた次世代産業の育成を目指して、法律に基づき設立。総額8000億円超の投資能力を有しており、革新性を有する事業に対し出資等を行うことで産業革新を支援することをミッションとする。